
「保育園でひとりでいる」と聞いたときに読む話
2026-07-14
「今日、誰と遊んだの?」
「…ひとりでいた」
その一言を聞いた瞬間、胸がざわっとしませんでしたか。
夜になっても気になって、「うちの子、友達いないのかな」「何かあったのかな」「このままで大丈夫なのかな」と考えてしまう。
今日は、そのざわざわを少し落ち着けたくて、この記事を書きました。
「ひとりでいた」の意味は、一つじゃない
まず、「ひとりでいた」には、いくつかの意味があることを知っておいてください。
①本当に楽しくひとりで遊んでいた
砂場でひたすら山を作る、ブロックを積み上げる、絵を描き続ける。自分の世界に入り込んで満足していた。誰かと遊ぶより、自分のペースで没頭したかった日です。
②誰かに声をかけたかったけど、タイミングを見ていた
輪の中に入りたかったけど、どう入ればいいかわからなかった。でも無理やり入るより、見ている方が安心だった。これは、社会性を育てている途中の姿です。
③今日はたまたまそういう日だった
仲の良い子が休んでいた。いつも一緒の子と少しもめていた。なんとなく気分が乗らなかった。子どもにだって、そういう日はあります。
④本当に困っていて、助けてほしい状態だった
これは見逃してはいけないサインです。でもこのケースは、「ひとりでいた」という言葉だけでなく、他のサインも一緒に出てくることがほとんどです。
子どもの「ひとりでいた」は、必ずしも①②③④のどれかです。親が受け取る「ひとりぼっちでかわいそう」とは違うことが多いのです。
見逃してはいけないサインとは
④の「本当に困っている」場合は、こんなサインが重なってきます。
- 保育園に行きたがらない日が増えた
- 帰ってきたとき元気がなく、ぐずることが増えた
- 「○○ちゃんが嫌い」「○○くんが意地悪した」と具体的な名前が出てくる
- 「保育園楽しくない」と言うようになった
- 夜泣き・チック・腹痛など体に出るサインが出てきた
ひとつだけなら様子見でいいですが、こうしたサインがいくつも重なるようなら、担任の先生に相談してみてください。
先生は、園での様子を親よりずっとよく見ています。相談されると「気になっていたんです」と教えてくれることもあります。
帰ってきた子どもへの声のかけ方
「誰と遊んだの?」という質問、実はプレッシャーになっていることがあります。
特に、ひとりでいた日に「誰と遊んだの?」と聞かれると、子どもは「また言えない」「友達いないってバレる」と感じてしまうことがあります。
代わりに、こんな聞き方を試してみてください。
「今日、何して遊んだ?」(何をしたか)
「今日、楽しかったことある?」(気持ちにフォーカス)
「給食、何が出た?」(別の話題から入る)
誰と遊んだかではなく、何をしてどう感じたかに目を向けると、子どもが話しやすくなります。
親が「心配しすぎている顔」を見せないこと
子どもは、親の顔をよく見ています。
「ひとりでいた」と答えたとき、ママの顔が曇ったり、「え、なんで?」と詰め寄ったりすると、子どもは「これは言ってはいけないことだったんだ」と学習します。
次から言わなくなります。
心の中でどれだけ心配していても、顔と声は「そっかー、ゆっくりしてたんだね」でいられると、子どもは「何でも話せる」と感じてくれます。
親が安心している顔を見せることが、子どもの安心につながります。
家での過ごし方が、園での関係をつくる
友達関係は、実は家の中で育っています。
家でたくさん話す子は、言葉のキャッチボールが上手です。ごっこ遊びをたくさんする子は、相手の気持ちを想像する力が育っています。
「友達をつくってあげたい」と思うより、家での会話と遊びを大切にする方が、長い目で見ると友達関係の土台になります。
「今日どうだった?」と毎日聞いてあげること。答えを急かさずに聞いてあげること。それだけで十分です。
「ひとりでいる力」も大切な力です
最後に、これだけ伝えさせてください。
「ひとりでいられる子」は、強い子です。
誰かと一緒にいなければ不安、常に集団に属していなければ落ち着かない、という状態より、自分ひとりで楽しめる・ひとりでいることを怖がらない、という方が、長い人生ではずっと生きやすいんです。
友達が多いことが正解ではありません。「この人といると楽しい」と思える相手が一人いれば、それで十分です。
今はまだその一人と出会っていないだけかもしれない。そう思って、少し長い目で見てあげてください。
今日も、おつかれさまでした。